競走「なぜなに」
ここでは、レースに関する事を取り上げていきたいと思います。
アラブ系競走が行われている競馬場は?
 現在、アラブ系競走が行われている競馬場は全て地方競馬場で、以下の通りです。
  • 金沢(石川県)
  • 名古屋(愛知県)
  • 笠松(岐阜県)
  • 福山(広島県)
  • 高知(高知県)
  • 佐賀(佐賀県)
  • 荒尾(熊本県)
 リストの中の赤字の競馬場は今後アラブの新馬(2歳馬)が入厩しません。そのため、将来的にアラブ系競走が廃止される事が確定しています。また、その他の競馬場でも今後確実に存続する保証はありません。このリストに名前が挙がっていない競馬場の中には、わずかなアラブがサラブレッド系競走に出走している所もあります。なお、福山はアラブだけで競馬が行われています。

サラブレッドの競走との違いは?
 よく言われるのがスピードが少し遅いという事。しかし、これは見た目では判別つきません。というのも、同じクラスのサラとアラブを比較した場合、タイム的な差はおおむね5秒前後、しかもA級のアラブとC級のサラを対戦させた場合はアラブの方が速い場合も多々あります。(場合によっては、同格であってもアラブが勝ってしまう事もあります。)これを利用してアラブとサラブレッドの混合戦が組まれています。そんな訳で、ぱっと見は同じように見えます。

アラブで一番大きなレースは?
 全国交流戦ということになるでしょうが、3歳は「全日本アラブグランプリ」が広島県福山市にある福山競馬場で毎年11月下旬に開催されています。古馬の競走は、かつて中央競馬で行われていた「タマツバキ記念」「セイユウ記念」の名称を引き継いだ全国交流戦が行なわれています。タマツバキ記念は福山競馬場で、セイユウ記念は金沢競馬場で行われていますが、セイユウ記念については地方競馬各場持ち回りとなっているため、毎年施行競馬場や時期が変わります。いずれにせよ全国から自慢のアラブが集まり、白熱した戦いが繰り広げられています。



「補助馬限定戦」って何?
 補助馬のみで行なわれる競走で、福山の「園田・益田・福山交流特別」「瀬戸内賞」のように補助馬限定の広域交流戦もあります。補助馬については「馬に関するなぜなに」を見てください。

サラブレッドと一緒に走ることがあるらしいですが?
 サラブレッド系競走でも「必要条件(例:収得賞金、クラス等)を満たしたアラブは出走可能」としている競馬場や「サラブレッド・アラブ混合戦」という条件の競走が存在します。このような競走ではアラブはサラブレッドと一緒に走ることになります。

このような競走に出走するのは大抵強いオープン馬ですが、アラブ系競走で走るより斤量が軽かったり、相手のサラブレッドが条件級の馬、と言ったハンデがもらえる利点があります。(但し、競馬場によっては対等の条件で走らされる場合もあります)サラ系競走は同じクラスのアラブ系競走より賞金が高いので、脚に自信のある(?)アラブにとっては挑みがいのあるレースと言えるでしょう。また、あまりにも賞金を稼ぎすぎた馬はアラブ系競走では酷量を背負わされる為、サラに挑戦するしか走るレースがない、なんて場合もあります。

 なお、アラブ系競走を廃止した競馬場、またはアラブの所属頭数があまりにも少なく満足にアラブ系競走を編成できない競馬場では、問答無用で(爆)サラブレッド系競走に出走させられる事になります。この場合も、自条件よりも低いクラスのサラブレッド系競走に出走させて、ある程度戦いやすくなるように配慮されています。

 どんなケースであれ、スピードで優るはずのサラブレッドに挑戦し、善戦する姿は「地方出身馬が中央で活躍」という姿以上に感動をよびます。何と言っても品種の差を越えているのですから。

2000年名古屋・グランドミックス
アラブ, サラ混合重賞・グランドミックス(2000年2月名古屋)。
外がアラブ・イケノエメラルド、内がサラブレッド・カネミスキャン、勝ったのは外。


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